ガンゾウヒラメはどんな魚?ヒラメとの違いや食べ方まとめ | 宇都宮商店

BLOG & INFO

ブログ

ガンゾウヒラメはどんな魚?ヒラメとの違いや食べ方まとめ

#ガンゾウヒラメ ヒラメ

「ガンゾウヒラメ」という魚をご存じでしょうか。名前に“ヒラメ”と付いていますが、実はカレイの仲間で、庶民的な価格で親しまれている魚です。市場やスーパーでも見かけることがあり、「本物のヒラメとどう違うの?」「どんな料理に合うの?」と疑問を持つ方も多いでしょう。

本記事では、ガンゾウヒラメの特徴やヒラメとの違い、そしておすすめの食べ方についてわかりやすく解説します。これを読めば、次に魚売り場でガンゾウヒラメを見かけたときに、きっと手に取ってみたくなるはずです。

ガンゾウヒラメとはどんな魚?

ガンゾウヒラメは、その名に「ヒラメ」と付きますが、実はカレイ目ヒラメ科に属する魚です。日本各地の沿岸部に広く分布し、砂泥底に生息しています。体は平たい形をしており、一般的なヒラメやカレイと同様に両目が体の片側に寄っているのが特徴です。市場や漁港では比較的安価で出回ることが多く、庶民の食卓を支えてきました。見た目がヒラメに似ているため混同されやすい魚ですが、よく観察すると異なる特徴があり、料理の仕方や味わいにも個性があります。ここでは、まずガンゾウヒラメの基本的な特徴について解説していきます。

生息域と分布

ガンゾウヒラメは、日本列島の太平洋沿岸から日本海沿岸にかけて広く分布しています。特に本州中部から南部の沿岸で漁獲量が多く、底曳き網漁や定置網漁で水揚げされます。水深は比較的浅い場所を好み、砂や泥の底に身を潜める習性があります。海外では中国や朝鮮半島沿岸にも分布しており、近隣諸国でも利用されています。

漁獲・市場での扱われ方

市場では高級なヒラメやカレイ類に比べて価格が安く、比較的庶民的な魚として扱われています。関東や関西の市場でもよく見かけられ、煮付けや唐揚げにする家庭料理用として人気があります。鮮度が良いものは透明感のある白身をしており、家庭の食卓でも十分美味しく味わえる魚です。

ヒラメとの違い

「ガンゾウヒラメ」という名前から、本物のヒラメと同じ仲間だと誤解されがちですが、実際には異なる分類に属しています。姿形や味わいに違いがあります。市場や飲食店で並ぶ際、価格や用途も異なり、料理に適した使い方も違ってきます。ここでは、体の特徴、味わい、料理での扱いの違いについてわかりやすく整理していきます。

姿かたちの違い(体型・模様)

ガンゾウヒラメは、体全体に丸みを帯びた楕円形のシルエットをしており、ヒラメのような縦に長くシャープな印象はありません。体高がやや高く、どちらかといえば平べったくてずんぐりした姿をしています。

また、身の厚みにも大きな違いがあります。ヒラメは肉厚で刺身に適する一方、ガンゾウヒラメは身の厚みが比較的うすく、刺身で楽しむよりも唐揚げや煮付けといった加熱調理に向いています。

このように、体型の丸みや身の薄さは、ガンゾウヒラメを見分ける際の大きなポイントとなります。

さらに判別の決め手となるのが目の位置です。両者とも「左ヒラメ型」で目が体の左側に寄っていますが、ガンゾウヒラメには側線の曲がる部分に黒い斑点が現れることが多く、この点で見分けやすくなっています。全体に丸みが強い体型と、この黒斑がガンゾウヒラメの特徴といえるでしょう。

味や食感の違い

ヒラメは高級魚として知られ、身は透き通るように白く、繊細で上品な甘みがあります。刺身や寿司ネタとして重宝され、特に冬の寒い時期に脂がのると絶品です。一方ガンゾウヒラメは、やや水っぽさがあるものの淡白な白身で、加熱するとほくほくとした食感になります。刺身にするよりも、煮付けや唐揚げなどで調理することで真価を発揮します。

料理での使われ方の違い

ヒラメは高級和食店での刺身や薄造りに使われることが多く、主に生食が中心です。ガンゾウヒラメは庶民的な魚で、煮付けや唐揚げなど家庭料理向きに使われることが多いです。つまり、ヒラメは「ごちそう」、ガンゾウヒラメは「日常のおかず」として位置づけられていると言えるでしょう。

ガンゾウヒラメの美味しい食べ方

ガンゾウヒラメは、見た目や価格からヒラメに比べて地味な印象を持たれがちですが、適した調理法を選べば十分に美味しく味わえる魚です。身はやや柔らかく水分が多いため、シンプルに塩焼きにするよりも煮付けや唐揚げなど、加熱して旨味を引き出す料理が向いています。また旬の時期を押さえることで、より美味しく味わえるのもポイントです。ここでは、ガンゾウヒラメのおすすめの食べ方を紹介します。

旬の時期と美味しさ

ガンゾウヒラメの旬は一般的に冬から春にかけてとされます。この時期は身にほどよく脂がのり、味わいが引き立ちます。夏場に比べると身質がしっかりしており、煮付けや唐揚げにすると格段に美味しく感じられるでしょう。

煮付け・唐揚げで味わう定番料理

ガンゾウヒラメは煮付けにすると、身が柔らかくほぐれて甘辛いタレとの相性が抜群です。また、片栗粉をまぶして唐揚げにすれば、外はカリッと中はふっくらと仕上がり、子どもから大人まで好まれる味わいになります。庶民的ながらも食卓を豊かに彩る一品として重宝されます。

刺身・寿司に向いているかどうか

ガンゾウヒラメは鮮度が非常に良ければ刺身にできなくはありませんが、一般的には刺身や寿司にはあまり向きません。水分が多く、旨味がやや淡いからです。そのため、生食よりも加熱調理で旨味を引き出すのがおすすめです。どうしても刺身で味わいたい場合は、昆布締めなどで水分を抜き、旨味を凝縮させると良いでしょう。

まとめ

ガンゾウヒラメは名前に「ヒラメ」と付きますが、実際にはカレイの仲間であり、その姿や特徴を理解すればヒラメとの違いがはっきりと見えてきます。体型は丸みを帯びた楕円形で、全体にややずんぐりとした印象を与える一方、ヒラメは縦長でシャープな形をしています。また、体色に関してもヒラメは比較的濃い褐色に斑点模様が明瞭に現れるのに対し、ガンゾウヒラメは黄褐色から灰褐色で地味な色合いの個体が多く、側線の曲がる部分に黒い斑点が出るのが特徴です。こうした違いを知っておけば、漁港や市場で両者を見分けやすくなるでしょう。

食べ方についても、ヒラメほど高級魚として扱われることは少ないものの、ガンゾウヒラメは唐揚げや煮付けなど日常の料理に向いており、淡泊ながら旨味のある味わいを楽しめます。価格も手頃なため、旬の時期には家庭の食卓を支える存在となっています。

このように、ヒラメと比較することでガンゾウヒラメの特徴や魅力はより際立ちます。市場やスーパーで見かけた際には、ぜひその違いを観察し、実際に調理して味わってみてはいかがでしょうか。日常的に親しめる魚として、新たな発見があるはずです。

この記事の著者

masa

愛媛県在住 17年前に建設業から魚を扱う仕事に転職。17年この仕事をしてきて肌で感じる地元漁港の水揚げ量減少、そして日本人の魚介類消費量減少。少しでも皆さんの食卓に美味しい魚そして愛媛県の県魚である真鯛を全国の食卓に。

コメントは受け付けていません。

プライバシーポリシー / 特定商取引法に基づく表記

Copyright © 2024 宇都宮商店 All rights Reserved.

CLOSE